ダイナメッシュをかけると、溝が埋まってしまう



  • ZBrush core4R7を使用しています。足を作成しようとしているのですが,IMM Primitiveで球体を出力し指の形に変形した後に,ダイナメッシュをかけると指と指の溝が埋まってしまいます。
    指の形状を残したままダイナメッシュをかけるにはどうしたら良いでしょうか。
    よろしくお願いします。
    0_1512063985780_Before.png
    0_1512063992220_After.png



  • @Scdog ZBrushCore内でどのような処理が行われているか理解をしていただく必要があると思います。
    ちなみにこの考え方、計算方式に関してはZBrushでも同様です。
    まず、ダイナメッシュが1024の状態で細かい箇所が潰れてしまう場合には2つのパターンがあります。

    1.今彫っているもののサイズがものすごくデカい or ものすごく小さい
    2.今彫っているもののメッシュ形状が正常ではなく、物体の内部などにポリゴンなどが発生してしまっている。

    おそらく今回は1のパターンだと思います。
    2のパターンの場合には、データの確認を行う必要があります。

    1のパターンの場合には、Tool>Deformation(変形)の中にある"Unify(ユニファイ)"を押して頂く必要があります。
    これが何をするかというと、簡単に言ってしまえばZBrushの内部処理的に最適な状態へサイズを調整することです。

    ZBrushはUnit単位に対して"2"という数値が最適となり、標準で入っている球体などは"2"の数値を基準に作成しています。
    ただ、球体を大きくし、胴体や頭などを作っていくと、その最適な状態がすごく離れていってしまいます。

    そこで、"Unify"を押すことにより、Unit単位に対して"2"の状態に持っていき、Dynameshや、変形などを行う際に最適な状態にすることができます。

    これらが最適でない状態の特徴となります。

    1.ブラシのサイズをものすごく大きくしても物体に対して小さい。
    2.Dynameshで解像度をものすごく高くしてもポリゴンが荒く、必要以上に解像度をあげる必要がある。
    3.変形の機能を利用しても効果が微々たるもので、ほぼ体感上機能していないように感じる。
    等。

    ユニファイ/ZBrushの単位系に関しての解説
    1番目の動画は「Unifyって何?」って動画なんですが、それを出した後に「Unifyの使いどころなんてあるの?」って質問が来たので、2番目の動画では、最適サイズではない状態ではどういう問題が発生するので、そういう場合にはUnifyを使う必要がある。という解説となっています。視覚的にもわかりやすいかと。



    http://momonchan574.blog65.fc2.com/blog-entry-572.html
    http://docs.pixologic.com/reference-guide/tool/polymesh/deformation/

    ZBrush ユーザーの方はScaleMasterというプラグインがあるので、こちらの機能を使っていただくことでZBrush内の単位はinchなのかmmなのかcmなのか。
    全サブツールへの一括適用、1単位サイズのキューブの配置などの便利機能があります。

    なので、これらの理解ができれば、ZBrushのDynameshのResolution(解像度)って「どの数値が最適なの?」という質問があまり意味のない質問となることがわかります。「場合による」としか答えようがないです。

    DynameshのResolution(解像度)は簡単に言ってしまえば、物体の全体のサイズを基準に作られた架空の箱(バウンディングボックス)をどの程度細かく割ってそこから得られる情報の密度を調整しているので、

    例えば
    箱があったとして2cm * 2cm * 2cmの場合には体積は8cm^3。これがZBrushの単位。
    その箱全体からどの程度細かく情報を取るか。というのが解像度です。

    そうすると8cm^3から1000個の特徴を引っ張り出してくれ。といったら1cm^3当たりかなりの細かさになりますよね?
    ただ、これが100000000cm^3から1000個の特徴を引っ張り出してくれ。といったらかなり特徴がないもやっとした感じになります。

    感覚的にはそんな感じです。

    視覚的にこの動画はわかりやすいかもしれません。



  • とても丁寧な回答をしてくださいまして、ありがとうございます。
    おかげで、ZBrushでのUnitに対する分解能の考え方を自分の中では理解できたと思っています。ありがとうございます。
    Scale MasterをDLしましたが、ZBrushCoreしか持っていないので使えませんでした…
    そして、質問にあった足にUnifyを実行した結果についてです。
    0_1512118564652_Unify1.png
    0_1512118571764_Unify2.png
    かなり小さくなりました。
    次にディバイド&ダイナメッシュ(1024)を行った結果です。
    0_1512118648951_Before1.png
    0_1512118654769_After1.png
    かなり指の形が残るようになりました。
    しかし以前指と指の間が埋まってしまいます。
    全体のモデルが縦長なので起こってしまったのでしょうか…
    この場合はダイナメッシュを行わずにIMM Primitiveによって作った指と足本体のメッシュを繋がずに編集を続けるのがよろしいのでしょうか?
    よろしくお願い致します。



  • @Scdog
    scalemasterなどのプラグインが使用できるのはZBrushのみとなっています。

    また、今回上半身も含めてDynameshをおこなっているため、上半身を含めたサイズにて解像度の判定が行われています。
    一つの手としては、「脚の部分だけ別のサブツールにスプリット」を行い、Dynameshを行うことだと思います。



  • 回答ありがとうございます。
    無事に目的の編集を行なうことが出来ました。
    本当に助かりました。重ねて感謝致します。

    [メモ]
    オブジェクトをSDiv1にする。
    足をマスクし、サブツールのマスク分割
    サブツールで足を選択し、変形からサイズ変更(+100)を2回
    0_1512123947149_Before2.png
    ダイナメッシュを行い,任意の編集
    変形からサイズ変更(-100)を2回
    サブツールで胴体を選択し、結合
    0_1512123951844_After2.png
    目立たない程度の足のつなぎ目が残りました。(もちろんメッシュは切れています)


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