ZBrush 2021.6.2が公開されました
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すでにZBrushのライセンスを所有している皆様にとっての無料アップグレードであるZBrush 2021.6は、あなたのワークフローにとって様々な強化や、デザイン、クリエイティビティを刺激するような新機能にフォーカスしています。少ないブラシストロークで、驚くような結果のジオメトリが生成できます。
--------------パッチの適用方法--------------
すでにZBrush2021 へアップグレードしているユーザーは、一度ZBrushを閉じ、ZBrush2021 インストールされているフォルダ内の"ZUpgrader"アプリケーションを起動し、パッチのダウンロードが可能となっています。アップデート後にはアクティベーションを再度行う必要はありません。
もしZUpgraderにて不具合が発生する。または、新規にて2021.6をインストールすることを希望する場合こちらからログインし、インストーラーをダウンロードしましょう。
Mylicenseページからは常に最新版のインストーラーをダウンロードすることができます。もしフローティングライセンスをご利用の場合には、Upgraderを利用することはできません。
あなたの会社のソフトウェア管理者からサポートチケットをお送りいただき、アップデートのリクエストをしていただく必要があります。
Michael Pavlovich氏がZBrush 2021.6、2021.5や2021の最新機能と組み合わせ、制作するデジタルスカルプトをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=oAxeuap6fhs
新機能
Mesh from Mask
Mesh From Maskは驚くほどシンプルかつ、素早くベースメッシュを作成できるツールであり、他の様々なZBrushの機能と組み合わせ、スカルプトを可能とします。マスクを投げ縄のように操作し、作りたいモデルのアウトラインを描きましょう。ZBrushは瞬時に描いたアウトラインから、編集可能なメッシュを生成します。ここからは、直接スカルプトをしたり、引き続きアウトラインの調整ができます - 追加したり取り除いたり、穴を開けたり。形状に手を加えるにつれ、生成されたモデルはリアルタイムにアップデートされるので、結果を予測する必要もありません。この機能には2つのモードがあります。
一つは、中央は分厚く、端にいくにつれ、徐々に薄くなっていく"やわらかい有機的な風船形状を作るタイプ"と、平たく正確な形状を作り、"一定の厚みを持ち、ベベルをコントロールできるタイプ"に別れます。投げ縄、円、四角、カーブストロークタイプに対応しており、アルファも使用できます。また、Selectionブラシがレイジーマウスに対応し、スムースかつ正確なコントロールが可能となります。
https://www.youtube.com/watch?v=6304atgt6YA
https://www.youtube.com/watch?v=-WgHjRcoq6s
カーブアルファ
新しいカーブアルファブラシは2Dのアルファを押し出し、カーブに沿わせることでジオメトリを生成します!
これにより素早く髪の毛や、角を作り、テーパーや、ひねりを加えられます。当然、そのカーブは好きに調整し、編集が可能です。
IMMカーブブラシにもアップデートが加えられ、平面のメッシュを押し出しプロファイルとして作成し、似たような結果が得られます。
スネークカーブブラシ
想像力にブーストをかけよう!
この新しいSnakeCurveブラシはSculptrisProモードと使用することで、モデルの上でカーブを描き、美しくも不思議な有機的な押し出しを可能とします。クリックするカーブの位置と、どの速度でカーブを引っ張るかによりカーブが有機的にねじれ、様々な効果が得られます。このブラシは、意図せぬ形状を得られるいわゆる"ハッピーなアクシデント"を追い求められる機能です。
改良されたアンビエントオクルージョン
アンビエントオクルージョンは光がモデルに接触後、目に届いたり、他の様々な要素―特に近くのディテールなどによりにより届かなくなる様子を追跡し、それにより発生する影溜まりを描く機能です。さりげない要素ではありますが、リアルなライティング効果を得るために有効な機能です。
過去ZBrushではAOをお互いの形状同士の近さを計算し、疑似的に算出していました。ですがこの改良版AOでは、ZBrushは真のレイトレーシングにてより実際に近い結果が得られます。ディテールがより目立つようになりますし、特別な技術のノウハウを知る必要もありません。
この改良版のアンビエントオクルージョンでは、単純な強さとスムージングをするだけです。もちろん他のサブツールも考慮します。
つまり、スカルプトに応じて自由にモデルを分割し、完成後の綺麗なレンダリングを楽しむことができます。もちろん、旧式のアンビエントオクルージョン同様にマスキングとして生成でき、スカルプトや、変形などに活用できます。
追加項目
・スティッキーホットキー:あらゆるホットキーで長押しが可能になりました。カーソルを動かすことで、ホットキーを放すまで、スライダーが連動します。これにより、少ないクリック数で、同じような結果が得られます。
・ZBrush起動時に前回開いていた最終フォルダが起動時に開かれるようになりました。
・USD(Universal Scene Description)形式のインポート/エクスポートに対応しました。
・”Flat”モードがアルファパレット内に追加され、平面のポリゴンをカーブ状に押し出せるようになりました。平面のポリゴンをIMMカーブに登録した際には自動的にextrusion profileとして扱います。
・レイジーマウスがLassoストロークタイプに対応しました。
・連続Zピッカーオプションに、最遠方/最近接が追加されました。
・カーブストロークオプションがアップデートされ、より複雑な操作が可能となりました。
・反発強度と反発フォールオフのカーブストローク設定追加
・ベンド設定をベンド始点/ベンド終点の2つに分けました。
・カーブがコントロールしやすくなりました。
・カーブ投影範囲を0に設定できるようになりました。https://www.youtube.com/watch?v=LXSVSIExDUc
その他事項
・追加:CurveAlphaとCurveAlphasブラシをブラシパレットへ
・追加:MeshExtrude、MeshBallon、MeshSplatとMeshExtrudePropDepthをブラシパレットへ
・追加:新SnakeCurve : 1、2、4、5ブラシをブラシパレットへ
・追加:"反発強度"と"反発フォールオフ"をカーブストローク設定へ
・追加:"Flat"モードをアルファパレットの"メッシュへ"に追加。これにより、平面メッシュを生成し、カーブに沿って押し出しが可能に。IMMカーブは自動的に平面のメッシュをExtrudeProfileとして使用します。
・追加:MeshFromMaskがLasso、Circle、Rectangle、Curveマスクタイプに対応しました。
・追加:Zプラグインパレットにアンビエントオクルージョンが追加されました。
・追加:ストローク/カーブオプションの"ベンド"を2つに分け、"ベンド始点"と"ベンド終点"となりました。
・追加:ピッカーにMesh from Maskの挙動を調整する連続Zと単一Zを追加しました。
・追加:Lassoストロークスライダーに"スムースネス"を追加しました。
・追加:Lassoストロークタイプにレイジーマウスが対応しました。
・追加:ピッカーに連続Zの派生形である、最遠方Zと最近接Zを追加しました。
・追加:Universal Scene Definition(USD)形式をサポートしました。
・スライダーを使用するホットキーに調整が加わり、キーをタップすると旧来の挙動に。キーを長押しして、カーソルを動かすとスライダーが調整でき、キーを放すとクリックで確定する必要がなくなりました。
・レイジーマウスで直線を描く挙動を調整しました。これで正しく終点に線が届くようになりました。
・カーブ編集の操作性を改善しました。
・シェーディングのマップを16bitにし、レンダリングの品質が向上しました。
・最後に保存/読み込んだプロジェクトを自動的に起動時に開くようになりました。(環境設定>スタートアップで無効にもできます)
・ブラシで高速サンプルを使用するものは、アンドゥ履歴でマークした情報を使用します。これにより、複数のカーブストロークが重なることなく描けます。
・デフォルトのレンダー>ディテールが3の代わりに4となり、レンダリング品質を向上します。
・ライト距離が1と設定されていた旧来のプロジェクトが自動的に0.9となるようコードが調整されました。
・過去にプロジェクトで保存されていた深い/繊細な影の設定をオフにするようコードが調整されました。
・ストロークスライダーのカーブ投影範囲を0に設定できるようになりました。
・ブラシアイコンボタンを調整し、画面からサムネイルを取得するよう調整しました。(ALTキーを押しながらクリックすることで画像ファイルの指定も可能です)
・ライト距離がパースモードを使用していない場合に無効になるよう調整しました。
・修正:シェーディングのコードでライト距離が最大以下の数値の際に不正確さが出ていた問題を調整しました。
・修正:2021.5にて背景画像を使用時、深い影が無効になっていた場合正常に描画されない問題を調整しました。
・修正:ソフトウエアの操作によりメッシュのインポート/エクスポート時、ZBrushのプログラムウィンドウのサイズが変わってしまう問題を調整しました。
・修正:前回のバージョンにて報告された動作上の問題を修正し、安定性を強化しました。
ZBrush 2021.6.1 アップデート内容
このアップデートには様々な改良や修正が加えられています。追加:新しくスティッキーキーの機能の有効時間をコントロールできるスライダーを追加しました:
環境設定>インターフェース>クリック>StickyKeyActivation Timer小さめの値=スティッキーキーが早く有効になります。
大きめの値=スティッキーキーが遅く有効になります。最大設定では、実質この機能を無効にします。修正:
全て投影の計算時間が非常に長い、および通常より計算が遅かった問題を修正しました。
”S”のホットキーを押しブラシを調整する機能がスティッキーキーの機能により正常に機能していなかった問題を修正しました。
選択アルファから平面メッシュを生成できなかった問題を修正しました。
ALTキーを押しながらMeshBalloonを生成した際にカメラに近すぎる問題を修正しました。ウィルス対策ソフトにより、ZBrushが正常にファイルにアクセスできずに起動しない問題を調整。
Windows7および8でZBrushが起動しない問題を修正(.dllが不足しているエラー表示)
Sculptris Proをメッシュ一部表示状態で、複数ポリグループを割り当てたメッシュに使用した場合にシームが発生していた問題を修正しました。
ZBrush 2021.6.2 アップデート内容
このアップデートはスティッキーキー機能についてユーザーからのフィードバックにより調整を加えたものです。
環境設定>インターフェース>クリック> Use Sticky Keysが追加されました。こちらはデフォルトでオフとなっています。