ゴリラのお面



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    今回(株)一誠技工舎さまと共同でゴリラのお面を制作いたしました。
    自分が担当したのはZBrushによるデジタル原型です。
    データ作成後、一誠技工舎さまに3Dプリント用としてstl形式にしてお渡しし、
    それを元にケミカルウッドの削りだし~真空成形にて非常にリアルな
    お面としてかたちにして頂きました。
    大きさは縦26センチ×横17センチ×高さ7センチです。

    0_1550834048912_お面実物_正面.jpg
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    0_1550834123621_ZBrush3面図_高解像度.jpg
     原型段階で苦労した点は、ゴリラとしてはっきり分かる形状であることと、
    人間がお面として被れる造形であることの両立です。
    ゴリラの顔をそのまま模刻しても、人の顔に合う形状にはなりづらいです。
    逆に人間の顔の形状に沿うように作ってしまうと、”人間感” が強く出すぎてしまい、
    ゴリラの顔として認識できなくなってしまいます。
    ゴリラと人間の顔の最大公約数を探りながらの造形でした。
     また、真空成形では逆テーパーが大敵です。変化球的な使い方ですが、
    ZBrushのライブブーリアンで断面を表示させることで、
    その解消が非常に楽になりました。
    0_1550834161391_ブーリアン画面キャプチャ.jpg

    0_1550834177794_制作風景.jpg
     
     データの切削・成形・仕上げをトータルでおこなっていただいたのは、一誠技工舎さまです。
    完成品が原型のディティールを正確に再現できているのは、工具の選定から設定まで一貫し
    細部にわたって調整していただいた一誠技工舎さまの技量によるものです。
    このお面は底面と上面の高低差があるため、成形段階で材質が伸び破けてしまう可能性もありましたが、それも見事に回避されています。
    0_1550834192006_3色完成.jpg

    「これまでにないお面を作ろう!」との思いで一誠技工舎さまと
    スタートした作品制作でしたが、すごく満足のいくものを完成させることができました。
    皆さんに楽しんでご覧いただければ幸いです。

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    加工・成形・仕上げ:
    株式会社一誠技工舎
    https://www.isseigi.co.jp/

    原型:
    最上晃啓 
    https://www.artstation.com/akihiro_mogami


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